私的シックス考〜ハッカーズ・プレイ日記


12.Novel主人公・回想(アルゴン精工)


アルゴン精工は、レオン自工と並ぶ、いい思い出だった。

未知の場所で、未知の悪魔の襲撃に身構えつつ、おそるおそる白い地図を埋めてゆく。
緊張しながら踏み出して、そこに…
思いがけず、見知った顔を見つけた時。

「よう、進んでる?」

なにげない挨拶が、どれほど嬉しかったことだろう。
そこに、いてくれるだけでいい。共に戦う「仲間」ってやつの有難味が、身に沁みてわかる瞬間。

そうだ。
…俺達は、孤独じゃない。…


俺の姿を見つけて、いつも最初に声を掛けてくれるのが、アイツだった。
そういえば引越しの日、家に電話をかけてきてくれたのも、アイツ。

「友達」というのとは、少し違うけれど。

 ――――――

まぎれもなく、「仲間」だったよな、…俺達。





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