スプーキーズ解散から、天海モノリスにかけて。 前にコピーで出した小説でもオイラ的解釈をやってます。そっちはシックスの一人称で書いちゃったんで、ちょっと無理な所もあって恥ずかしいんスけど。 いまだに、モノリスは…ね。 痛すぎて、触れたくない気持ちも残ってます。 でも、自分的に桜井さんという人を語る上で、ここは外せないと思うので、あえて。 あくまで、個人的見解ですんで。 |
短気…というより、熱いヤツなんだと思う。シックスも、ランチも。 ここまで共に戦ってくる中で、無条件にリーダーを信頼しきっていた所があって。 あえて痛い事を言っちゃうと。 リーダーにも、後ろめたい所があったのでは…。 前に書いた「スプーキーズの活動目的」ですかね。 スプーキーズを、単なる「腕利きハッカー集団」にしたくなかった…そういう「甘さ」を自分で認めたくない、という気持ち。 それを認めるのは、門倉に対する暗い感情を認めることにつながるから。 真悟も、潤之介も、若いから潔癖な所があって。 「大人のごまかし」の匂いを敏感に嗅ぎとってしまったからこそ…あんな罠に簡単にハマっちゃったのではないか、と。 いちばん気の毒なのは、桜井さんなんだけど…。 『こうなることを恐れたんだ』。 …つまり、俺達を信用してなかったってこと? アルゴンで働いてた――そんなことくらいで、俺達がリーダーを疑うとでも思ってたわけ? …そう言われても、仕方がないよ。 |
だって、スプーキーズって―― 単なる「腕利きハッカーの利益共同体」というだけでは片付けられない場所で。 そう作ったのは、他ならぬ桜井さん自身で。 だから俺(主人公)は、仲間として信頼する以上に、あんたを好きだったし、あんたの作ったここが居心地のいい場所だったんだよ。 プライベートな事情には、立ち入らない。 俺達みんな、何かしら「傷」を背負って生きてるから… …そういうふうに付き合ってきたよな。 それが、仲間内の礼儀だったわけで。 でも、アルゴンに勤めてたことは、最低限言っとくべきだった。 共に戦っていく上で、必要なことだから。 それが、あんたの「傷」に関わるかどうかなんて、俺達には立ち入る必要のないことで―― あんたは、そのことを混同しちゃいけなかった。 けど…あんたは、その「傷」に触れられることを闇雲に恐れてたんだ。 「傷」そのものに、目をつぶろうとしてた。 仲間を拒絶してまでも。 …それだけ、あんたの「傷」は、深かったんだな…。 |
『こうなることを恐れたんだ』。 …つい、本音が出ちゃったんだろうな。 この局面で、何を言っても言い訳にしか聞こえないんだけど――だから、妙にもっともらしい言い訳をするより、はるかに誠実な言葉ではあるんだけど。 「裏切られた」と感じたのは、多分、あいつら二人も同じで。 だから、殴ってでも引き止めることは、できなかった。 けど、あんたはずっと、嘘はつかなかった。 都合のいい言い訳も、開き直りもせず、あんた自身の言葉で、事情を説明しようとしてた。 少なくとも、俺にはそう見えたよ。 だから、あんたを信じる。 ――俺の知ってるままの、リーダーを。 (続く) |
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