「打倒、キョウジ!!」への道



その1.マニトゥなんてー!!


二上門地下遺跡(2周目)、大列石霊室。

あまりにも強大なラスボスを前に、若きサマナー葦原 魁(HN:カイン)は、絶望の淵に沈んでいた。

葦原「なんでこんな強ぇんだよ、マニトゥ(魔法タイプ)!!!」
ネミッサ「だから〜。『両方のタイプを倒してこそ、真のサマナーだ!』とか調子乗ってたのはアンタでしょ?」
葦原「う(グサ!)。だって、1周目のマニトゥ(物理)の時はマカラカーンとテトラカーンを毎ターン掛けて、楽勝だったじゃねーかよ…」
ネミッサ「1.5倍強いってのを甘く見てたわね、完全に」
葦原「元気になったリーダーに会いたい一心で、速攻ここまで来たのに…。 まさかLv.65で勝てないとは思わねーじゃんよ…」
ネミッサ「アンタのステータスがヘボすぎるからでしょ!!!」
葦原「う(グサグサッ!)
ネミッサ「だいたい、このレベルで力10、耐力12ってのも、メガテンシリーズをナメてる証拠よねー。
アンタの場合ペルソナガーディアンステータス補強してくれるワケじゃないんだからね!
未成年だから酒でドーピングもできないんだし」

ネミッサの容赦ないツッコミには、レオン自動車工場での恨みが込められていた…。

シックス「おれは、あんたやカインと違って、頭脳派なの!あんたらみたく、悪魔にかかと落とし決められるような肉体派と、いっしょにしないでくれる!?」
葦原「それは違うぞシックス!悪魔にかかと落とし決められるのは、彼女だけだ!! だって俺、ハッカーだし!こう見えても力より知力が高い頭脳派なんだぜ〜?」
シックス「(って、おいカイン!すげー目で睨んでるよヒトミ!)…いや、ほんとに決められるかどうかは知らないけどさあ…(ま、いいか。おれには関係ないし…)」


葦原「覚えてたのか…」
ネミッサ「当たり前でしょ!まったく運の良さ(30)だけで生き延びてるようなものじゃない!」
葦原「いいじゃん。ヒロえもん無しでアイテム拾いまくり!金に不自由しないのは誰のおかげだと…ブツブツ」
ネミッサ「誰が悪魔を倒してるか、わかってるわよね!? それに何、この異様な知力の高さ…。
そんなにしてまで大天使のブラが装備したかったわけ!?」
葦原「ほ、放っといてくれよ!ブラ着けても変な目で見られる事がない女にはわかんねぇよ。
これは
男のロマンなんだ(力説)!!」
ネミッサ「ネタとしてはよくあるけどマジ、本当に着けちゃう人は珍しいんじゃない? それにいくら防具が良くても、中身がこれほどヘボけりゃあね〜」

そして、とどめの一言。
これで本当にラスボス倒せると思う方がどうかしてるわよ」

ここに至って、ようやく事態の深刻さに気付く葦原であった。


ネミッサ「いったん帰って、業魔殿で戦力整えよう?ね、カイン?」
葦原「やだ。またここまで来るの面倒じゃん!…そうだ、「真・II」の時みたいにシヴァがいれば勝てるかも…!!!」
ネミッサ「あきらめが悪いんだから…。出直した方がいいと思うけど」

葦原の計画は、こうである。
まず、貴重な仲魔を二体ギセイに神獣バロンを作成。次に、鬼女ランダを捕獲して、おなじみの二身特殊合体でシヴァを召喚しようというものだった!
葦原「まあ見てな。行くぜ!!」

ウイィィィィン(GUMPの作動音)…プシュッ!!

ネミッサ「…事故ったわね…」
葦原「うぎゃあ!ヴェータラなんていらねー!!(泣)
大幅な戦力ダウンに、放心状態となる葦原であった。

葦原「なんでだよー。ちゃんと「コペルニクス」外して「アルバート」をセットしたから、事故の確率ほとんどないはずなのに〜。
それよりも、なんで
よりによってこんな時に!!!」
ネミッサ「アンタのせいじゃないわよ。プレイヤーの運が悪かったってこと?」

そいつは言っちゃならねぇ約束だぜ、お嬢さん…。

葦原「しかもセーブ忘れた…もうランダ探しに行く気力ない…(ガクッ)」

ようやくあきらめて、一旦退却した彼ら。
戦力アップのため「コペルニクス」を手にシーアークへ向かったが…(続く)




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